転職ドラフトというイベントに参加しました。
転職ドラフトとは、ご存知かもしれませんがレジュメを登録すると企業側から年収提示付きのオファーが届くというエンジニア向けの転職イベントです。 ぼくが転職ドラフトに参加するのは第1回以来だったのですが、サービス内容に多くの改善が見られとても好印象でした。
例として、オファー画面で対象企業が裁量労働制や固定残業時間を採用しているか、年収にそれらを含むか、固定残業時間は何時間かといった情報が目立って見れるようになっていました。
これは素晴らしいことで、様々な会社の固定残業時間を知ることができます。
今回のイベントではありがたいことに、20代の平均提示年収額で1位だったようです。(当社調べ)
転ドラ、20代の平均指名額1位でした。 pic.twitter.com/YhPjHGlGYb
— きりみんちゃんのマネージャー (@kirimin) March 6, 2019
固定残業時間について思うところ
さて、今回オファーを頂いた会社はすべて固定残業時間を含む年収のオファーでした。
時間は30時間から50時間まで様々でしたが、45時間というのが多いようです。
この45時間の固定残業時間を含むという意味が世間的にあまり深く意識されていないような気がするので、ちょっと考えてみたいと思います。
まず、45時間という時間について考えます。
45*12ヶ月で540時間になりますね。
週休二日制の一ヶ月の平均的な業務時間はだいたい160時間です。
だいたい3.3ヶ月分の労働時間ということになります。
そして、時間外労働には割増賃金が発生します。
時間外労働は1.25倍です。
年収500万だとして、5,000,000 / 12 / 160 * 1.25 = 3255円の時給換算ができます。
これを540時間に掛けると175万となりました。
つまり、固定残業時間45時間を含む700万のオファーというのは、実質的にはだいたい500万超くらいのオファーだと考えることが出来ると思います。
もちろん残業を原則しなければいいという考え方もありますが、それならば固定残業時間を含まない700万の方が嬉しいでしょう。
何が言いたいかというと、日本のWeb業界の正社員の年収は考えられいるよりも安いのではということです。
だからどうだというわけではないですが、この事はもっと認知されてもいいのではないかなーと思いました。
あと、そう考えると、「正社員は福利厚生があるからフリーランスに比べて実質の年収は~」という論調は、あまり当たらないのではと考えることもできます。
ともあれ
転職ドラフトというサービス自体には上記のような問題をできるだけ表面化して誠実に労働者側に不利にならない転職環境を作ろうという意識が感じられて良いサービスだと思いました。